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リトアニア・レポート 3

4月16日の東大阪クロスロード・ライブへお越し頂いたみなさん、どうも有り難うございました♪遅くまで和気藹々と楽しかったです☆

さて、リトアニアレポートの続き。シリーズ約10まで続いてしまう様な勢いで頭の中に情報がインプットされておりますzzz お付き合い下さいませ(笑)。


Day 1 ランチ 「ラバ・ディアナ=こんにちは」
コンペティション関係者の方から一日3食分のチケットを頂き、お陰で苦労して換えた通貨リタスをすっかり使う間も無い状態でした。(嬉しい悲鳴)
食事は、普通に美味しかった。
毎回色々なスープが付いて、ポテトが使われていたのが多かったかな。
メインには必ず肉は付き、結構固めにローストしているものを滞在中口にした。
だけど、フライドライスも付いてたけど、炒め過ぎて固かった・・・。
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ドリンクにはライ麦、がピッチャー底に入っていたりして、アルコール入りなのかどうか分からないほど、麦芽で黒々してた感じなのが印象深い。味も酸味が利いていて不思議な感じ。
よって、ライ麦パンも黒くて、味が濃くて独特で美味しかった。

さて、ここでコンペティション参加のガールズ・シンガー達との会話。
今回は、14カ国からのシンガーが集まっており、この時は全員とは話してなかったものの、約3分の1のシンガーが現在イギリスはロンドンに住んでいる事が発覚。
何故かというと、演奏する土壌やクラブが多いこと。
出身国ではジャズ教育を大学で受けたものの、大学院でロンドンへ移っていたり、また音楽以外のドラマシアター系の教育機関で学んでいたり。
そう、”実は国では女優をやってます。舞台やTVに出てます。オリジナルやポップス歌ってます。”
って子が何人も居たり(驚)。どうりで垢抜けて綺麗な訳だ。

それから、英語をしっかりとマスターする為に、という子が多かった。
ヨーロッパ人は何ヶ国語も話せるが、ジャズヴォーカルとなった時、歌詞は英語。
それに最近はオリジナルや器楽奏者のソロに歌詞を付けるヴォーカリーズと言われる事も世界レベルでは必須。
そういうこともあり、書く為のしっかりとした英語を学ぶ為、と言っていた。

・・・英語を日常的に使わない日本に居るジャパニーズ・ジャズシンガーにとって、非常に驚くべき事であり、私達は一体彼女達の何倍も学ばなければいけないのか、、、。

そして、各々の好きなジャズヴォーカリストの話をし始める。
イギリス在住シンガーが多いためか、やはりNorma Winstoneを筆頭に話始める。
最近彼女はヴォーカル数人とのプロジェクトをしているらしく、それが特に良い、と聞いた。
アメリカからはTierny Suttonの名前もよく出た。
後は、ヨーロッパではシンガーズ仲間ではよく口にする人達でも、私は初めて耳にする名前も多々あった。

その中で、私はアメリカからのシンガーで現在マンハッタン音楽院の大学院で学びパフォーマンスをしているシンガーと話が弾んだ。
NYで活躍中のシンガーから彼女は沢山レッスンを受けていたり、私が最近好きなシンガーとも交流があったりと、NYジャズの世界は意外と狭かったりする。
Kate McGarry, Madeline Eastman, Gretchen Parlato, Theo Bleckman, Sara Serpa etc...
ノルウェーからのシンガーとは、「ノルウェーと言えばKarin Krog!」と私の好きなシンガーの名前を出せば、彼女が現在通っているオスロ大学の先生だ、と話が弾みまくった。
世界は一気に狭まった。

そこで、逆に私が質問を受けることに。
この間アジア人ジャズシンガーをフランスで聴いてすごく良かったけど、日本人?
「ユンソナって言う名前。」
私「・・・その人のCD持ってるし、知ってるけど、フランス在住韓国人よ。日本人じゃ無い。」
「○○キム、って人もどこかで聴いたけど、この人は?」
私「・・・初めて耳にする名前で知らないけど、日本人じゃないのは確か。」
全員「・・・じゃ、国際的に活躍していてお勧めの日本人ジャズシンガーを教えて。是非CD買って聴いてみたいし。」
私「・・・楽器では沢山いるけど、シンガーでも・・・。」
答えに困り果てていたら、ある国のシンガーが
「じゃ日本のジャズヴォーカルはまだ成熟していないってことね。」
と言われ、内心ムカツイタけど、やっぱり誰かって言えない事実に自分でも驚いた。
そこでみんなが、
「私たちにとって、KAORUが人生で初めて会ったジャパニーズジャズシンガーだわ。」
と。

複雑な気分だった。

こんなにジャズクラブやCDショップが未だ沢山ある国は珍しく、また人口も多い大国・日本。
CDもヨーロッパからも沢山輸入し、今じゃ欲しいものは何でも手に入る。
だけど、この国から世界へ向けてのマーケット、ジャズの世界、ましてやジャズヴォーカルの世界って広がっていないんだ、と思い始めた。
英語能力? オリジナリティー? etc... 何だろう?
国内ではやれメジャーだの何だの言ってるけど、それって国内で、よね。。
結局、自らが海を越えないとやっぱりまだ駄目ってこと???
と色々日本のシーンについて考え始めた訳です。
アメリカに居るときはニューヨーカーの1人だったので、敢えてこう考えたことは無かったんだけど。

ほろ苦い思いを残し、コンサートホール近くの音楽学校で練習させてもらえることに。

街の様子。Klaipeda city in Lithuania
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リトアニアは複雑な歴史があり、20年前に旧ソ連から独立したばかりの国だが、第2次世界大戦中は、このビルのバルコニーにナチスドイツのヒトラーが立ち、侵攻開始宣言をしたそうな。その時唯一背を向けていたのが、この女性の像、だったと聞いた。

次へ続く

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★東かおるライブスケジュール
by kaorumusic | 2011-04-19 01:13 | リトアニア・レポート

【ジャズヴォーカリスト・ヴォーカルコーチ・プロデューサー】東かおるの日々を気軽に綴るブログです


by kaoruazuma
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